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処分と費用

冷蔵ショーケースの処分方法と
フロン回収の義務

最終更新:2026年9月15日

冷蔵ショーケースの処分方法と フロン回収の義務処分と費用冷蔵ショーケースの処分方法は?フロン回収の義務とガラス製の扱い

冷蔵ショーケースの処分は、家庭の冷蔵庫を捨てる感覚では進められません。冷媒にフロン類を使う業務用の冷蔵ショーケースは、フロン排出抑制法の「第一種特定製品」にあたり、捨てる前に登録業者へフロン類を引き渡すことが法律で義務づけられています。

手続きを飛ばした場合の罰則は、フロン類を引き渡さずに廃棄すると50万円以下の罰金、回収依頼書などの書面を交付しなければ30万円以下の罰金です。ショーケースには冷凍機を本体に組み込んだ内蔵型と、店外の冷凍機と配管でつなぐ別置型があり、型によって撤去の段取りが大きく変わります。

この記事では、処分の手続きと罰則を法令の原文にもとづいて整理し、処分ルートと費用の構造、内蔵型と別置型の違い、ガラス製・常温ショーケースの扱いまでをまとめます。

目次
  1. 冷蔵ショーケースの処分はフロン回収が必須
  2. 冷蔵ショーケースの処分ルートは3つ
    1. 廃棄を選んだときの費用は3層に分かれる
  3. 処分前に内蔵型か別置型かを確かめる
  4. 別置型の処分は配管工事と一体で考える
  5. 処分を任せる業者の確認点は4つ
    1. 回収業者の登録は都道府県ごとに確かめる
    2. 引取証明書が届かないときは知事への報告が要る
  6. 処分後の書類は3年間保存する
  7. 冷蔵ショーケースが売れる条件
    1. 帳簿の耐用年数6年と買取は別物
  8. ガラス製・常温ショーケースの処分
  9. 冷蔵ショーケースの処分費用を抑える順番
  10. 閉店で冷蔵ショーケースを処分するとき
  11. 冷蔵ショーケースの処分前チェックリスト
  12. 冷蔵ショーケースの処分に関するよくある質問

冷蔵ショーケースの処分はフロン回収が必須

業務用の冷蔵ショーケースを廃棄するときは、その前に都道府県知事の登録を受けた第一種フロン類充塡回収業者へフロン類を引き渡す義務があります。機器の大きさや台数にかかわらず、冷媒にフロン類が入っていればこの義務がかかります。

第一種特定製品とは、業務用のエアコンと冷蔵機器・冷凍機器のうち、冷媒としてフロン類が充塡されているものです。法律は業務用の機器を「一般消費者が通常生活の用に供する機器以外の機器」と定めており、店舗で商品を冷やして並べる冷蔵ショーケースはこれにあたります。

冷蔵ショーケースの処分はフロン回収が必須
廃棄する側の義務内容(条文)怠った場合
フロン類の引き渡し第一種フロン類充塡回収業者にフロン類を引き渡す(第41条)50万円以下の罰金(第104条)
書面の交付自分で引き渡すときは回収依頼書、ほかの業者に引き渡しを委託するときは委託確認書を交付する(第43条)30万円以下の罰金(第105条)
書面の保存回収依頼書・委託確認書の写しと、回収業者から届く引取証明書を保存する(第43条・第45条)保存しなかった場合も30万円以下の罰金(第105条)

フロン類をみだりに大気中へ放出する行為は第86条で禁じられており、違反すると1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(第103条)の対象です。「自分で配管を切って運び出す」という選択肢は、業務用の冷蔵ショーケースにはありません。

従業者が業務として違反した場合は、行為をした本人に加えて法人や事業主にも罰金刑が科される両罰規定(第108条)があります。店長やスタッフが現場の判断で進めた処分でも、店を運営する側の責任として問われうる構造です。

回収依頼書・委託確認書・引取証明書のやりとりでフロン類の行き先を追う仕組みを、行程管理制度といいます。書面の名前は3つありますが、店側が意識するのは「渡す書面」と「受け取る書面」の2種類だけです。

参照:e-Gov法令検索「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」第2条・第27条・第30条・第41条・第43条・第45条・第86条・第103条〜第105条・第108条/環境省「機器の廃棄」(いずれも2026年9月11日確認)

冷蔵ショーケースの処分ルートは3つ

冷蔵ショーケースの出口は、買取業者に売る、買取業者に引き取ってもらう、産業廃棄物として廃棄する、の3つです。費用のかからない順に確かめると、売れたはずの機器に処分費を払う失敗を避けられます。

冷蔵ショーケースの処分ルートは3つ
ルート費用の構造向いているケース
① 買取業者に売る買取額が入る。搬出とフロン類の扱いは業者側の段取りに乗る製造からおおむね7〜10年以内で、設定温度まで冷える機器
② 買取業者に引き取ってもらう0円〜引き取り費。ほかの機器とまとめて動かせる単体では値が付かないが、まとめ売りの一部にできる機器
③ 産業廃棄物として廃棄するフロン回収費+収集運搬費+処分費が全額かかる冷えない機器、ガラスが割れた機器、中古市場で流通のない型

①と②は査定1回で同時に確かめられます。実務では「まず銘板の写真で査定を取り、値が付かなければ引き取りと廃棄の費用を並べる」の一手で足ります。③から先に手配すると、①で済んだはずの機器にも処分費を払うことになります。

廃棄を選んだときの費用は3層に分かれる

③の見積書に出てくる金額は1つではありません。冷蔵ショーケースの場合、次の3層に、型と設置状況による作業費が上乗せされます。

  • フロン回収費——登録業者が冷媒を回収する作業の費用。冷媒の量と機器の構造で変わります
  • 収集運搬費——店舗から処理施設まで運ぶ費用。階数、エレベーターの有無、搬出経路の幅で変わります
  • 処分費——処理施設での処理費用。重量で決まることが多い部分です
  • 作業費(型による)——別置型の配管切り離し、ガラス面の養生、分解して搬出する場合の作業など

見積もりは項目を分けて提示してもらってください。「一式いくら」では他社と比べられず、どこが割高かも判断できません。当サイトが金額の一覧を載せていないのは、これらの費用が機器の大きさ・設置状況・地域で大きく変わるためです。

処分前に内蔵型か別置型かを確かめる

冷蔵ショーケースには、冷凍機を本体に組み込んだ内蔵型と、冷凍機を売場の外に置いて冷媒配管でつなぐ別置型があります。型によって撤去の作業と頼める業者が変わるため、見積もりを取る前に確かめてください。

別置型とは、冷凍機をショーケース本体と離して店外などに設置し、冷媒配管で接続して使う型です。日本冷凍空調工業会は、内蔵型を「コンセントをつなぐだけで使用できる」型、別置型を専門業者による据付と冷媒配管の工事が必要な型として説明しています。

処分前に内蔵型か別置型かを確かめる
比べる点内蔵型別置型
冷凍機の場所ショーケース本体の中売場の外(店外など)
使い始めるとき電源をつなぐだけで使える。移動や増設がしやすい専門業者による据付と冷媒配管の工事が必要
処分するとき電源を抜き、フロン類の回収を手配して本体ごと搬出する冷媒配管の切り離しをともなうため、工事に対応できる業者が必要
見積もりで伝えること幅・奥行・高さ、設置階、搬出経路上記に加えて、冷凍機の設置場所と、つながっているケースの台数

見分けるときは、本体の下部や背面に冷凍機を納めた機械室があり、電源プラグだけで動いているかを見ます。本体から配管が床や壁の中へ伸びている場合は、店外の冷凍機につながった別置型の可能性が高いといえます。

判断がつかないときは、銘板の型式と、開業時や設置時の工事書類を業者に見せるのが確実です。型式から内蔵型か別置型かがわかる場合もあります。

参照:一般社団法人日本冷凍空調工業会「ショーケースとは何か?」(2026年9月11日確認)

別置型の処分は配管工事と一体で考える

別置型の冷蔵ショーケースは、本体を運び出すだけでは処分が終わりません。冷媒は冷凍機・配管・ショーケースの中を循環しているため、回収と配管の切り離し、冷凍機の扱いまでを一つの工事として段取りします。

  1. 範囲を確かめる——冷凍機の設置場所(屋外・屋上・バックヤード)と、その冷凍機に何台のケースがつながっているかを確認します。日本冷凍空調工業会も、別置型は複数のショーケースを1台の冷凍機で冷却できる型と説明しています。1台のケースを外すだけでも、ほかのケースとの配管の関係を確かめる必要があります
  2. フロン類を回収する——第一種フロン類充塡回収業者が冷媒を回収します。店側は回収依頼書または委託確認書を交付します
  3. 配管を切り離す——冷媒配管と電源・排水を切り離します。建物の壁や床を通っている部分は、どこで切るかを事前に決めます
  4. 本体と冷凍機を搬出する——ショーケース本体と冷凍機を別々に運び出します。屋上の冷凍機は搬出の条件が別になります
  5. 引取証明書を受け取る——回収業者から引取証明書が届いたことを確かめ、保存します

賃貸の店舗では、配管と冷凍機が店側の資産か、建物側の設備かを先に確かめてください。前のテナントから引き継いだ設備や、貸主が設置した設備が混ざっていることがあります。どこまで撤去するかは賃貸借契約の原状回復の範囲で決まるため、貸主または管理会社の意向を確認してから見積もりを取るのが順番です。原状回復の考え方は店舗の原状回復費用にまとめています。

別置型は再設置にも専門業者の工事が必要な型です。買取に出す場合は、ケース単体か冷凍機を含めた一式かで条件が変わりうるため、査定の段階で両方の可否を業者に確認してください。

処分を任せる業者の確認点は4つ

「無料で引き取ります」という案内でも、法律上の手続きが実行されるなら問題はありません。確かめるべきは金額より、フロン類を誰が回収し、書面が自分の手元に残るかという点です。

処分を任せる業者の確認点は4つ
確認することなぜ必要か確認できないときの意味
フロン類を回収する業者は登録を受けているか回収できるのは都道府県知事の登録を受けた第一種フロン類充塡回収業者だけ回収されないまま解体されれば、廃棄した側が罰則の対象になりうる
回収依頼書か委託確認書のどちらを出すか自分で回収業者に渡すか、買取・解体業者に委託するかで書面が変わる交付しなければ30万円以下の罰金の対象
引取証明書が自分に届くか回収業者は廃棄する側に引取証明書を交付・送付する引き渡しが終わった記録が残らず、保存義務も果たせない
廃棄物を運ぶ許可があるか店舗から出る廃棄物を運ぶには産業廃棄物収集運搬業の許可が要る不法投棄されたとき、排出した店側の責任が問われうる

買取業者が自社で回収まで行う必要はありません。提携する登録業者に回す形でも問題はないので、確認するのは「誰がやるか」より「書面が手元に残るか」です。

当サイトの掲載10社について2026年9月4日に各社の公式サイトを確認したところ、第一種フロン類充填回収業者の登録番号を公表していたのはLIFE MARK'Sの1社でした。公表していない業者が対応できないという意味ではありません。公表がない業者に頼むときほど、上の4点を口頭で確認してください。

回収業者の登録は都道府県ごとに確かめる

第一種フロン類充塡回収業者の登録は、業務を行う区域を管轄する都道府県知事から受けるものです(第27条)。隣の県で登録を受けている業者が、店舗のある県でも登録しているとは限りません。県境をまたいで出張する業者に頼むときは、店舗の所在地の登録を確認してください。

登録は5年ごとに更新しなければ効力を失います(第30条)。都道府県は登録業者の名簿をウェブで公開していることが多いので、業者から聞いた会社名と登録番号を名簿で照らし合わせれば確認は数分で済みます。

引取証明書が届かないときは知事への報告が要る

環境省の案内では、回収依頼書または委託確認書を交付してから30日以内(建物の解体にともなう場合は90日以内)に引取証明書が届かないときは、その旨を都道府県知事に報告する必要があります。記載が欠けている証明書や、虚偽の記載がある証明書を受け取った場合も同じです。

「搬出が終わったから完了」ではなく、引取証明書が届いた日を処分の完了日と考えると、この報告の期限を見落としません。

参照:環境省「機器の廃棄」(2026年9月11日確認)

処分後の書類は3年間保存する

冷蔵ショーケースの処分が終わったら、回収依頼書または委託確認書の写しと、回収業者から届く引取証明書を3年間保存します。産業廃棄物のマニフェストの5年とは期間が違うため、分けて管理してください。

処分後の書類は3年間保存する
書類やりとり店側の保存期間
回収依頼書店 → 第一種フロン類充塡回収業者(自分で引き渡すとき)写しを3年間
委託確認書店 → 引き渡しを委託する業者(買取業者・解体業者など)写しを3年間
引取証明書第一種フロン類充塡回収業者 → 店3年間
産業廃棄物管理票(マニフェスト)店 → 産業廃棄物の収集運搬・処分業者写しを5年間

閉店する場合、店を畳んだあとも書類の保存義務は残ります。店舗の事務所に置いたまま退去すると、書類ごと残置物として処分されかねません。フロンの書類とマニフェスト、処理委託の契約書は1冊のファイルにまとめ、自宅や本社など退去後も手元に残る場所へ移しておくと管理しやすくなります。

引取証明書を受け取ったら、依頼した内容と合っているかをその場で確かめてください。記載が欠けている証明書や、事実と違う記載がある証明書を受け取った場合も、都道府県知事への報告の対象になります(第45条第4項)。

冷蔵ショーケースが売れる条件

冷蔵ショーケースが売れるかどうかは、製造年・冷えの状態・ガラス面の状態でほぼ決まります。捨てる前に銘板の写真で査定を取れば、フロン回収と処分費の手配そのものが不要になることがあります。

冷蔵ショーケースが売れる条件
条件買取の土俵に乗る乗りにくい
製造年おおむね7年以内。10年前後は業者・型による10年超で部品供給の終わった型
冷えの状態設定温度まで冷える。霜の異常な付着や異音がない冷えない、ガス抜け、ファンの異音
ガラス面・扉傷や曇りが少ない。スライド扉が滑らかに動く割れ、深い傷、結露で曇ったままのガラス
型と大きさ内蔵型で、搬出経路を通る一般的な大きさ別置型や特注の大きさは、再設置の条件しだいで判断が分かれる

ショーケースは客の目に入る陳列用の機器なので、ガラス面の傷が査定に影響するのが冷蔵庫との違いです。査定の前にガラスの内外を拭き、庫内の汚れを落としておくだけでも見え方が変わります。ケーキ用のショーケースは、製菓店の撤退でまとまって出ることがある品目です。

製造年と型式は、本体の銘板シールで確かめられます。写真を2〜3社に送れば、訪問なしで概算が並びます。値が付く条件と対応する業者は業務用冷蔵庫の買取ページ、査定の決まり方は買取相場の決まり方にまとめています。

帳簿の耐用年数6年と買取は別物

国税庁の耐用年数表では、冷凍機付き・冷蔵機付きの陳列ケースは器具及び備品の6年です。これは減価償却の基準で、中古市場の基準ではありません。償却が終わって帳簿価額がほぼゼロでも、冷えるショーケースには値が付きます。区分の詳細は厨房機器の耐用年数で解説しています。

ガラス製・常温ショーケースの処分

冷凍機の付かないガラス製や木製の常温ショーケースは、フロン類の手続きがいりません。ただし店舗で使っていたものは事業活動にともなう廃棄物になるため、家庭の粗大ごみには出せないのが原則です。

廃棄物処理法は、事業者に対して事業活動にともなって生じた廃棄物を自らの責任で適正に処理するよう求めています(第3条)。常温ショーケースは複数の素材でできているため、素材ごとに区分を見ると依頼先がわかります。

ガラス製・常温ショーケースの処分
素材・部分店舗から出たときの区分根拠
金属のフレーム・棚産業廃棄物(金属くず)廃棄物処理法施行令第2条第6号
ガラスの天板・側面・棚板産業廃棄物(ガラスくず)同令第2条第7号
樹脂の部品・アクリル板産業廃棄物(廃プラスチック類)廃棄物処理法第2条第4項第1号
木製の本体・台飲食店や小売店から出るものは、事業系一般廃棄物として扱われるのが通常木くずが産業廃棄物になるのは建設業・木製品製造業など特定の業種に限られる(同令第2条第2号)

木製の部分だけ区分が変わるのは、法令が木くずを産業廃棄物とする業種を限っているためです。飲食店から出る木製の什器は、自治体の許可を受けた一般廃棄物の収集運搬業者か、自治体の受け入れ施設が依頼先になります。個別の品目の扱いは、店舗がある自治体の分類表で確かめてください。

素材ごとに分解すれば区分は明確になりますが、ガラスの取り外しにはけがの危険があります。重いガラスを扱う作業は、搬出と処分をまとめて請け負える業者に任せるほうが現実的です。冷蔵ショーケースと一緒に処分する場合は、同じ業者に一括で見積もりを取ると日程もそろいます。

参照:e-Gov法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第2条・第3条/同法施行令第2条(いずれも2026年9月11日確認)

冷蔵ショーケースの処分費用を抑える順番

処分費用を抑えるには、買取の査定、値が付かない機器の引き取り可否、残った機器だけの廃棄見積もり、の順で確かめます。順番を守るだけで、払わなくてよい費用を払わずに済みます。

  1. 機器リストを作る——ショーケースごとに銘板の写真を撮り、メーカー・型式・製造年・内蔵型か別置型かを控えます。リース品と購入品も分けます
  2. まとめて査定に出す——冷蔵庫・製氷機など店内のほかの機器と一緒に出します。出張買取は移動のコストがかかるため、点数がまとまるほど条件が良くなりやすい構造です
  3. 値が付かない機器の扱いを同じ場で聞く——引き取りの可否と費用、フロン類の回収と書面の交付への対応を確認します
  4. 残った分だけ廃棄を手配する——ここで初めて廃棄の見積もりを取り、項目を分けて比べます
冷蔵ショーケースの処分費用を抑える順番
見積書で分けてもらう項目金額を左右するもの
フロン回収費冷媒の量、内蔵型か別置型か
配管の切り離し・撤去工事費別置型の場合のみ。冷凍機の場所と配管の長さ
搬出作業費幅・重量、設置階、エレベーターの有無、ガラス面の養生
収集運搬費処理施設までの距離と車両の大きさ
処分費重量と素材

避けたいのは、処分業者に一括で依頼してから「売れる機器があった」と気づくことです。処分費を払ったうえに買取額も逃すので、差は二重につきます。厨房機器全体の処分の進め方は厨房機器の処分方法、冷蔵庫の処分は業務用冷蔵庫の処分方法で解説しています。

閉店で冷蔵ショーケースを処分するとき

閉店にともなう処分では、賃貸借契約の退去日と原状回復工事の着工日が期限になります。工事が始まると機器は搬出できず、残置物として処分費がかかる側に回るため、査定と搬出を先に終えます。

  • 閉店日の2〜4週間前——機器リストを作り、2〜3社に写真査定を依頼する。別置型は冷凍機の撤去範囲を貸主に確認する
  • 最終営業日ごろ——搬出日を確定する。ショーケースの商品を片付け、前日に電源を切って霜を落とす
  • 営業終了後〜着工前——搬出と精算。値が付かない機器の廃棄を手配し、書面の受け取り方法を確認する

原状回復業者に「機器も含めて全部」と依頼すると、ショーケースは残置物として工事の見積もりに乗ります。売れば収入になったはずの機器に処分費を払うことになるため、買取査定、搬出、原状回復の着工の順を守ってください。

リース契約中のショーケースは所有権がリース会社にあり、売ることも勝手に処分することもできません。機器リストを作る段階で購入品と分け、返却や中途解約の扱いをリース会社に確認します。閉店全体の段取りは閉店時の買取ガイドと閉店でやることの時系列、届出は廃業手続きの一覧にまとめています。

冷蔵ショーケースの処分前チェックリスト

最後に、冷蔵ショーケースの処分を依頼する前に確かめておくと、見積もりのやり直しや当日の搬出中止を防げる項目をまとめます。

  • リース品ではないか——所有権留保つきの割賦購入も同じ扱いです
  • 内蔵型か別置型か——別置型なら冷凍機の場所と、つながっているケースの台数を控えます
  • 冷媒の種類——銘板に記載があります。フロン類が充塡されていない自然冷媒の機器なら、フロン類の引き渡しの義務はかかりません
  • 中身を空にして霜を落とせるか——前日に電源を切り、水気を拭いておくと状態の確認がしやすくなります
  • 搬出経路を測ったか——ショーケースは横幅が大きい機器です。出入口・通路・エレベーターの幅と奥行を測っておきます
  • ガラス面の養生を誰がするか——搬出中の破損は査定にも処分にも響きます
  • 書面をどう受け取るか——回収依頼書・委託確認書の写しと引取証明書を、いつ・どの形で受け取るかを確認します

売れる機器は売り、値が付かない機器だけを正しい手続きで処分する。この順番で進めれば、費用と手続きの両方を最小限にできます。業者ごとの対応品目・出張エリア・許可や登録の公表状況は比較表で確認できます。

冷蔵ショーケースの処分に関するよくある質問

冷蔵ショーケースは家電リサイクル法で処分できますか?

できません。家電リサイクル法の対象は、エアコン、テレビ、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機のうち家庭用の機器です。判定の軸は使う場所ではなく機器が家庭用か業務用かで、家電リサイクル券センターの対象品目一覧でも店舗用のショーケースは対象外とされています。業務用の冷蔵ショーケースは、フロン排出抑制法と廃棄物処理法にもとづいて処理します。なお、店舗で家庭用の冷蔵庫を使っていた場合は、事業所から出るものでも家電リサイクル法の対象です。

ノンフロンの冷蔵ショーケースでも手続きは必要ですか?

フロン類が充塡されていない自然冷媒の機器であれば、フロン類を回収業者へ引き渡す義務はかかりません。ただし店舗から出る廃棄物であることは変わらないため、廃棄物としての処理は必要です。冷媒の種類は本体の銘板で確認できます。

卓上型の小さな冷蔵ショーケースも対象ですか?

大きさではなく、業務用の機器で冷媒にフロン類が充塡されているかどうかで決まります。業務用として販売された冷蔵ショーケースであれば、卓上型でも第一種特定製品にあたります。判断に迷うときは銘板の型式を業者やメーカーに伝えて確認してください。

別置型の冷凍機も一緒に撤去しなければいけませんか?

ケースだけを撤去する場合でも、冷媒配管の切り離しとフロン類の回収がともないます。冷凍機を残すか撤去するかは、賃貸借契約の原状回復の範囲と貸主の意向で決まるため、見積もりの前に貸主または管理会社に確認してください。

引取証明書が届かないときはどうすればいいですか?

環境省の案内では、回収依頼書または委託確認書を交付してから30日以内(建物の解体にともなう場合は90日以内)に引取証明書が届かないときは、都道府県知事に報告する必要があります。まず依頼した業者に状況を確認し、期限内に届かなければ報告してください。

冷えなくなった冷蔵ショーケースは売れますか?

再販できないため買取は難しいのが実情です。業者によっては部品取りとして引き取る場合があります。廃棄する場合はフロン類の回収が必要なので、その手続きに対応できるかを含めて相談してください。

冷蔵ショーケースの処分費用はいくらかかりますか?

機器の大きさ・型・設置状況・地域で変わるため、当サイトでは金額の一覧を掲載していません。見積もりではフロン回収費、収集運搬費、処分費に加え、別置型なら配管の切り離し工事費を分けて提示してもらうと比較できます。先に買取の可否を確かめれば、費用そのものを減らせる場合があります。

この記事を書いた人

執筆・編集:厨房機器買取ナビ 編集部

飲食店の閉店・入れ替えで業務用の厨房機器を売るときの買取業者を、対応エリア・買取方法・得意な品目で比較しています。掲載している業者の情報は各社の公表情報、フロン排出抑制法など制度の内容は省庁の公表資料をもとに、確認した日付とあわせて記載しています。

最終更新:2026年9月4日