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厨房機器の運搬費用の相場と
搬入設置・取付工事の内訳

最終更新:2026年9月19日

厨房機器の運搬費用の相場と 搬入設置・取付工事の内訳買取の進め方厨房機器の運搬費用の相場は?搬入設置と取付工事の内訳・業者の選び方

厨房機器の運搬費用は、事業者が公表している目安で近距離の単品が2万〜5万円程度、20坪前後の店舗の一式が10万〜20万円程度です。新品購入時の搬入設置費を価格表で公表している通販サイトでは、ホシザキのタテ型冷蔵庫1台で36,300〜67,100円(税込)でした。

金額に幅が出るのは、運ぶ距離よりも搬出経路と取り外し工事の有無で手間が変わるためです。見積もりの前に、階数・エレベーター・駐車位置と、配線や配管につながった機器の有無を伝えておくと、当日の追加費用を防げます。

この記事では、公表されている料金の実例、費用の内訳、上がる条件、切り離しに資格が要る工事、依頼先の使い分けを整理します。移転や閉店で「運ぶか、売るか」を決める材料としても使ってください。

目次
  1. 厨房機器の運搬費用の相場
  2. 厨房機器の運搬費用の内訳
  3. 厨房機器の運搬費用が上がる条件
  4. 厨房機器の配送と搬入設置の違い
  5. 厨房機器の取り外し工事と必要な資格
  6. 重量物運搬業者と買取業者の使い分け
  7. 厨房機器の運搬費用を抑える順番
  8. 厨房機器の運搬費用に関するよくある質問

厨房機器の運搬費用の相場

厨房機器の運搬費用の相場は、近距離で機器を数点だけ動かす場合が2万〜5万円程度、小〜中規模店舗の厨房機器一式を運び出す場合が10万〜20万円程度です。いずれも事業者が自社サイトで示す目安で、公的な統計ではありません。

運搬費用とは、機器を店舗から運び出し、車両で移動し、移動先へ据え付けるまでにかかる費用の総称です。見積書では「運搬費」「搬入設置費」「移設費」など呼び方が分かれ、どこまでの作業を含むかも業者ごとに違います。

厨房機器の運搬費用の相場
公表している事業者対象金額(公表どおり)含まれる範囲・条件
株式会社シロマル(千葉県白井市)冷蔵庫1台など単品・近距離2万〜5万円程度作業員2名とトラック1台。200kgを超える機器は加算の傾向
株式会社シロマル20坪程度の店舗の一式10万〜20万円程度2〜4トン車・作業員3〜4名。運搬のみの基本料金で、処分費は別
店舗安心.COM(株式会社秋江設備工業)小規模1店舗の移設合計110,000円電気・水道・ガス機器の取外し工事込み。階段の手降ろし・重機作業は別途見積
厨房ズfeat.ユー厨房(通販)新品購入時の搬入設置(ホシザキ製品)28,600〜67,100円(税込)機器の種類と幅で1台ごとに価格を設定。特殊搬入は別料金

シロマルの目安は2025年11月27日公開のコラム、店舗安心.COMと厨房ズの金額は各社サイトの表示を2026年9月14日に確認したものです。同じ「運搬」でも、取り外し工事を含む料金と含まない料金が混在しているため、金額だけを並べて安い高いを判断しないでください。

厨房機器の運搬費用の内訳

厨房機器の運搬費用は、車両費・作業員費・機器ごとの作業費の3つが土台で、そこに取り外し工事や特殊な搬出の費用が上乗せされる構造です。見積書がこの単位に分かれているかを見ると、比較がしやすくなります。

店舗安心.COMが公表する小規模1店舗の移設事例は、この構造がそのまま見える内訳になっています。作業内容は「店舗から搬出→積込運搬→新店舗へ設置」です。

厨房機器の運搬費用の内訳
項目公表されている金額中身
厨房機器移設費用1式 22,000円機器の取り外し・据え付けの作業。電気・水道・ガス機器の取外し工事を含むと明記
車両チャーター費1台 22,000円トラック1台の貸切
積込運搬作業員2名 66,000円積み込み・運搬・搬入の人員
合計110,000円階段の手降ろし・重機等の作業は別途見積

この例では作業員費が合計の6割を占めています。運搬費を左右するのは距離よりも人数と拘束時間で、2名で済む現場か、3〜4名が必要な現場かで総額が変わります。

見積もりで見落としやすいのは、表に出てこない費用です。養生費、時間外や休日の割増、長距離の高速料金、搬入先が決まるまでの保管料が、別項目になっていないかを確認してください。

厨房機器の運搬費用が上がる条件

厨房機器の運搬費用が上がるのは、階段での手運び、トラックの横付けができない立地、カウンター越えや吊り上げが必要な搬出経路、配線・配管の切り離し工事が伴う場合です。どれも人員と時間が増える条件です。

通販サイトの厨房ズは、通常の搬入設置費とは別に「特殊搬入費」をホシザキ製品で5,500〜33,000円(税込)の9区分で設定しています。タテ型冷蔵庫の幅1200〜1800は33,000円の区分があり、大型機器ほど通常料金に上乗せされる額が大きくなります。

厨房機器の運搬費用が上がる条件
条件費用が上がる理由見積もり前に伝えること
2階以上でエレベーターがない階段での手運びになり、人員が増える階数、階段の幅と曲がり角、踊り場の広さ
エレベーターが小さい機器が入らず階段に切り替わるかごの内寸と扉の幅。機器の外形寸法
トラックを横付けできない台車での移動距離が延び、作業時間が増える停車位置から厨房までの距離と段差の有無
カウンター越え・窓からの搬出持ち上げる人員や吊り上げの機材が要る通路幅と、機器が通れない箇所の有無
ビルの作業時間の制限夜間・早朝作業の割増や、分割作業になる管理規約の搬出可能時間、養生の指定
配線・配管につながっている取り外し工事と、場合により有資格者が要る200V直結の機器、給排水・ガス接続の機器の台数

運ぶ機器の重さも条件の一つです。シロマルは200kgを超える機器で特殊な機材や人員の追加が必要になると説明しています。重さは本体の銘板や取扱説明書の仕様欄で確認でき、型番を伝えれば業者側で調べられることがほとんどです。

立地の条件は、写真を数枚送るだけで伝わります。建物の入口、階段かエレベーター、厨房までの通路、機器の全体と銘板の4点を撮って送ると、現地調査なしで概算が出ることもあります。

厨房機器の配送と搬入設置の違い

厨房機器の「配送」は建物の前やトラックの荷台で受け取る形が基本で、店内の設置場所まで運び入れる「搬入設置」とは別の作業です。配送料が無料でも、店内に入れる費用は別にかかると考えてください。

厨房ズの送料の説明は「車上渡し無料配送」で、北海道・沖縄・離島などは有料配送です。店内への搬入と据え付けは、機器ごとの「搬入設置費」として別に販売されています。

厨房機器の配送と搬入設置の違い
作業やること自分で手配するもの
配送(車上渡し)トラックで建物まで運ぶ。荷下ろしは受け取る側荷下ろしと店内への運び入れの人手、台車
搬入設置店内の設置場所まで運び入れ、据え付ける電源・給排水・ガスの接続が必要な機器は接続工事
取付工事配線・給排水・ガスを機器につなぐ工事の範囲と、資格を持つ施工者の確認

同じ厨房ズのホシザキ製品の搬入設置費は、次のとおりです(2026年9月14日確認・税込)。

厨房機器の配送と搬入設置の違い
機器サイズ区分搬入設置費
タテ型冷蔵庫幅600/750/900/1200/1500・180036,300円/39,600円/49,500円/61,600円/67,100円
ヨコ型冷蔵庫幅1150まで・1200/1500/180028,600円/34,100円/36,300円
製氷機20〜35kg/45〜65kg/75〜115kg30,800円/31,900円/45,100円

タテ型冷蔵庫は幅が広がるほど高く、幅600と幅1500・1800では30,800円の差があります。中古機器を個人間やオークションで買った場合は配送だけの取引が多く、搬入設置を別の業者に頼むことになる点も覚えておいてください。

厨房機器の取り外し工事と必要な資格

厨房機器を運ぶ前の切り離し作業には、法律で資格者に限られるものがあります。配線に直結された機器の電気工事は電気工事士、LPガス設備の一部の工事は液化石油ガス設備士の資格が必要で、運搬の作業員が誰でもできるわけではありません。

厨房機器の取り外し工事と必要な資格
切り離すもの根拠となる法令実務で確認すること
電気(配線に直結された機器)電気工事士法3条。電気工事士でなければ電気工事の作業に従事してはならない。差込み接続器にコードを接続する工事などは政令で軽微な工事として除かれる(施行令1条)コンセントに差すだけの機器か、ブレーカーから直結か。直結なら電気工事士が作業するか
給水・排水水道法16条の2。水道事業者は指定給水装置工事事業者を指定し、その施工を給水の条件にできる製氷機・食器洗浄機の給水の止め方と、配管工事が要るか。建物側の設備業者の指定の有無
LPガス液化石油ガス法38条の7。省令で定める液化石油ガス設備工事の作業は、液化石油ガス設備士でなければ従事できないガス機器の取り外しをLPガスの販売事業者か有資格の工事店に頼むか
都市ガス—ガス栓の閉止と機器の取り外しを、契約しているガス事業者か工事店に相談する
フロン類を使う機器フロン排出抑制法2条・41条。回収の引渡し義務がかかるのは「廃棄等」をするとき移設して使い続けるのか、廃棄するのか。廃棄なら回収の手配が別に要る

フロン排出抑制法の「廃棄等」とは、機器を廃棄すること、または部品や原材料として利用する目的で譲渡することです(2条8項3号)。業務用冷蔵庫を新店舗へ移設して使い続ける運搬は、条文上の廃棄等にあたりません。移設先でも同じ機器を使うので、簡易点検の義務はそのまま続きます。

反対に、運ぶついでに古い機器を処分する場合は、第一種フロン類充塡回収業者へのフロン類の引渡しが必要です(41条)。その手順と費用は業務用冷蔵庫の処分方法と業務用エアコンの処分方法にまとめています。

工事の範囲は、見積もりの段階で「誰が・どこまで切り離すか」を書面で決めてください。運搬業者は工事をしない前提で、当日に配線がつながったままだと搬出できず、日程を組み直すことになります。

参照:e-Gov法令検索「電気工事士法」/e-Gov法令検索「水道法」/e-Gov法令検索「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」/e-Gov法令検索「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(いずれも2026年9月14日に条文を確認)

重量物運搬業者と買取業者の使い分け

依頼先は、機器を新しい場所で使い続けるなら厨房機器の移設業者か重量物運搬業者、使わない機器なら買取業者が基本です。買取業者に売れば、搬出は業者側の作業になり、運搬費用を払う側から代金を受け取る側に変わります。

重量物運搬業者とは、機械や金庫など重く大きな物の搬出入を専門に請け負う業者です。運ぶことには強い一方で、厨房機器の配線・配管の切り離しまで対応するかは会社ごとに違うため、工事を別に手配する前提で確認してください。

重量物運搬業者と買取業者の使い分け
依頼先向いている場面費用の考え方確認すること
厨房機器の移設業者移転先で同じ機器を使う。取り外しから据え付けまで一括で頼みたい車両・人員・工事の合計。一式料金の事例もある取り外し・取付工事が料金に含まれるか
重量物運搬業者超重量の機器、階段・吊り上げが必要な搬出人員と機材で決まる。工事は別手配になりやすい配線・配管の切り離しを誰がするか
販売店・通販の搬入設置新品を買って入れ替える機器の種類とサイズ別の定額が多い旧機器の引き取り費用が別にかかるか
買取業者移転先で使わない機器、閉店で不要になった機器買取額が入る。搬出条件で差し引かれることがある搬出費の扱い、値がつかない機器の引き取り可否
不用品回収・産廃業者値がつかず、廃棄するしかない機器収集運搬費と処分費がかかる産業廃棄物の許可、フロン機器の回収の手配

買取業者に頼む場合も、搬出条件は先に伝えます。階段や作業時間の制限を後から伝えると、その分が買取額から差し引かれることがあるためです。査定で見られる点は厨房機器の買取相場の決まり方で解説しています。

値がつかない機器を運搬業者に「ついでに持ち帰って」と頼むのは避けてください。不要な機器は廃棄物として扱われ、運ぶ側に産業廃棄物の収集運搬の許可が要る場面があります。区分と手配の順番は厨房機器の処分方法にまとめています。

厨房機器の運搬費用を抑える順番

厨房機器の運搬費用を抑えるには、運ぶ台数を先に減らすのが最も効きます。移転先で使う機器と使わない機器を仕分け、使わない機器は査定に出してから、残った機器だけで運搬の見積もりを取る順番です。

  1. 移転先の厨房図面で、置ける機器を決める——幅と奥行、電源の電圧、給排水とガスの位置が合わない機器は運んでも使えません
  2. 使わない機器を買取査定に出す——型番と製造年月が写る銘板の写真で概算が出ます
  3. 運ぶ機器の一覧を作る——機器名・型番・外形寸法・接続(コンセント/直結/給排水/ガス)を1行ずつ
  4. 立地の写真をそろえて相見積もりを取る——同じ一覧と写真を複数社に送り、工事を含むかをそろえて比べる
  5. 搬出日と退去日の順番を確定する——閉店をともなう移転なら、原状回復工事の着工前に搬出を終える

運ぶかどうか迷う機器は、新品に入れ替える場合の搬入設置費と比べると判断しやすくなります。先ほどの価格表では、タテ型冷蔵庫の幅1200を新品で入れると搬入設置費だけで61,600円です。年式が古い機器を高い運搬費で運ぶより、売って入れ替えるほうが総額で安くなる場合があります。

閉店する店の機器は、運ばずに売るのが基本です。原状回復工事が始まると機器は残置物として扱われ、処分費のかかる側に回ります。時系列は飲食店の閉店でやること、費用の全体像は飲食店の閉店費用と店舗の原状回復費用、居抜きで機器を残す選択肢は居抜き売却の進め方で確認できます。

搬出まで対応する買取業者の対応品目と出張エリアは厨房機器買取の比較表、品目ごとの売れる条件は業務用冷蔵庫の買取・製氷機の買取・業務用エアコンの買取で比べられます。

厨房機器の運搬費用に関するよくある質問

厨房機器の運搬費用はいくらですか?

事業者が公表している目安では、近距離で冷蔵庫1台などを運ぶ場合が2万〜5万円程度、20坪程度の店舗の一式を運び出す場合が10万〜20万円程度です。取り外し工事や階段での手運びが加わると上がるため、見積もりでは含まれる範囲を確認してください。

配送料無料の厨房機器は店内まで運んでもらえますか?

運んでもらえないことが多いです。配送は車上渡しや建物前での受け取りが基本で、店内への搬入と据え付けは「搬入設置費」として別料金になっている販売店があります。購入前に、配送のみか搬入設置まで含むかを確認してください。

業務用冷蔵庫を移設するときもフロン回収が必要ですか?

フロン排出抑制法でフロン類の引渡し義務がかかるのは、機器を廃棄するときや部品・原材料として譲渡するときです。移設して使い続けるだけなら条文上の廃棄等にはあたりません。ただし使い続ける限り簡易点検の義務は続きます。

厨房機器の取り外しは自分でできますか?

コンセントから抜くだけの機器は取り外せますが、配線に直結された機器の切り離しは電気工事にあたり電気工事士の資格が必要です。LPガス設備の一部の工事も液化石油ガス設備士に限られます。給排水やガスの接続がある機器は、工事の担当を事前に決めてください。

移転で使わない厨房機器はどうするのが安いですか?

運ぶ前に買取査定に出すのが基本です。売れれば搬出は業者側の作業になり、運搬費用を払わずに代金を受け取れます。値がつかない機器は産業廃棄物として処分することになるため、許可を持つ業者に依頼してください。

この記事を書いた人

執筆・編集:厨房機器買取ナビ 編集部

飲食店の閉店・入れ替えで業務用の厨房機器を売るときの買取業者を、対応エリア・買取方法・得意な品目で比較しています。掲載している業者の情報は各社の公表情報、フロン排出抑制法など制度の内容は省庁の公表資料をもとに、確認した日付とあわせて記載しています。

最終更新:2026年9月4日