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閉店と居抜き

居抜き売却の進め方と
引渡しまでの手順

最終更新:2026年9月4日

居抜き売却の進め方と 引渡しまでの手順閉店と居抜き居抜き売却の進め方は?買い手探しから引渡しまでの手順

居抜き売却は、閉店にともなう負担をもっとも大きく減らせる可能性のある選択肢です。原状回復費が不要になり、造作譲渡料という収入も入る——うまくいけば、閉店の収支がまるごと変わります。

ただし成立には貸主の承諾と次の借り手という2つの条件が要り、どちらも自分ではコントロールできません。そして探している間も賃料は発生し続けます。「うまくいけば大きいが、待ちすぎると損が積み上がる」——これが居抜き売却の性格です。

この記事では、進め方を4段階に分け、どの時点で見切りをつけるべきかまで整理します。

目次
  1. 進め方は4段階
  2. 買い手に見せる材料を先に作る
  3. 見切りの時期を決めておく
  4. 居抜きでも機器だけ売れる場合がある
  5. 居抜き売却に関するよくある質問

進め方は4段階

進め方は4段階
段階やることここでつまずくと
① 貸主への確認契約書の造作譲渡・転貸の条項を確認し、貸主に承諾の意思を確認する承諾が得られなければ以降は進まない。最初にやる
② 買い手探し居抜き物件の情報を扱う不動産会社・仲介サービスへ相談。設備リストと写真を用意時間がかかる。ここが読めないので締め切りが要る
③ 条件交渉譲渡料、引渡し時期、譲渡する物の範囲、原状回復義務の引き継ぎを詰める曖昧なまま進めると退去後に揉める
④ 契約と引渡し造作譲渡契約の締結、貸主・新テナント間の賃貸借契約、現地での引渡し書面がないと後日の紛争で立証できない

順番として絶対に外せないのが①を最初にやることです。買い手が見つかってから貸主に断られると、それまでの時間がすべて無駄になります。契約書を読み、必要なら管理会社経由で貸主の意向を確認してから②に進んでください。

買い手に見せる材料を先に作る

②の買い手探しでは、情報の出し方で反応が変わります。次の材料を先に揃えておくと話が早く進みます。

  • 設備リスト——厨房機器はメーカー・型式・製造年まで。銘板シールの写真があると確実です
  • 店内の写真——厨房・客席・バックヤード・トイレ。清掃した状態で撮ります
  • 図面——入居時の図面があれば。レイアウトの検討材料になります
  • 賃料などの条件——賃料・共益費・保証金・契約期間。買い手の最初の関心事です
  • 設備の稼働状況——動くもの・動かないものを正直に分けます。後から発覚するほうが問題になります

このうち設備リストは、買取査定に出すときの材料とまったく同じです。つまり一度作れば、居抜き売却と機器買取の両方に使えます。だから「居抜きを狙うから査定は後で」ではなく、リストを作った時点で両方に動けるようにしておくのが効率的です。

見切りの時期を決めておく

居抜き売却でもっとも損をするのは、買い手を待ち続けて退去日が迫り、原状回復も機器の売却も間に合わなくなるパターンです。

待っている間に発生し続けるものを整理すると、判断がしやすくなります。

見切りの時期を決めておく
待つ間に発生するもの性格
賃料・共益費毎月確実に出ていく。待つほど積み上がる
機器の価値の低下年式は日々古くなる。査定額は下がる方向に動く
選択肢の減少退去日が近づくほど、買取業者の日程も原状回復の工期も選べなくなる

だから「◯月◯日までに買い手が決まらなければ、機器の買取と原状回復に切り替える」と先に決めておくことが実務上もっとも効きます。締め切りの目安は、原状回復の工期と機器の搬出日程から逆算して決めます。

そして締め切りまでの間に、買取査定は取っておいてください。査定に費用も義務も発生しないのが通常で、切り替えると決めた日にすぐ動けます。ゼロから業者を探し始めると、そこからさらに2〜3週間かかります。

居抜きでも機器だけ売れる場合がある

あまり知られていませんが、居抜き譲渡と機器の一部売却は両立することがあります

買い手が引き継ぎたいのは店の骨格(内装・給排水・排気設備)であって、すべての機器ではない場合があるためです。次のようなケースです。

  • 業態が変わる——ラーメン店の跡にカフェが入る場合、ゆで麺機や中華レンジは不要になります
  • 買い手が新品を入れたい——冷蔵庫や製氷機は衛生面から新品を希望する買い手もいます
  • 古い機器は引き取りたくない——年式の古い機器は、引き継ぐと自分の撤去義務になるため敬遠されることがあります

この場合、引き継がれない機器だけを買取に出すことで、譲渡料と買取額の両方を得られます。条件交渉(③)の段階で「どれを引き継ぐか」を1点ずつ確認しておくと、この切り分けができます。

引き継がれない機器の査定は買取相場の決まり方、機器の廃棄が必要な場合は業務用冷蔵庫の処分を参照してください。造作譲渡の契約面は造作譲渡とはにまとめています。

居抜き売却に関するよくある質問

居抜き売却にはどのくらい時間がかかりますか?

物件の立地・賃料・設備の状態と、そのときの需要によって大きく変わります。すぐ決まることもあれば数か月かかることもあり、事前に見通しを立てるのは困難です。だからこそ締め切りを決めて、機器の買取査定を並行して取っておくことをおすすめします。

居抜きで売れれば厨房機器も全部引き取ってもらえますか?

買い手の業態と希望によります。すべてを引き継ぐ場合もあれば、一部だけの場合もあります。引き継がれない機器は自分で処分または売却することになるため、条件交渉の段階で1点ずつ確認してください。

営業しながら買い手を探せますか?

可能です。むしろ営業中のほうが設備の稼働状態を見せられるため、買い手にとっては判断しやすい面があります。ただし従業員や取引先への影響があるため、情報の扱いは慎重に進めてください。

仲介手数料はかかりますか?

仲介サービスを使う場合は手数料が発生するのが一般的です。金額と発生のタイミング(成約時か、着手時か)はサービスによって違うため、依頼前に確認してください。

この記事を書いた人

執筆・編集:厨房機器買取ナビ 編集部

飲食店の閉店・入れ替えで業務用の厨房機器を売るときの買取業者を、対応エリア・買取方法・得意な品目で比較しています。掲載している業者の情報は各社の公表情報、フロン排出抑制法など制度の内容は省庁の公表資料をもとに、確認した日付とあわせて記載しています。

最終更新:2026年9月4日